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エベレスト登山を実現する為の費用!一般人の自分が登るなら

若い頃の夢って、忙しい毎日に追われているといつの間にか忘れてしまうものですね。

私の18歳の時の夢は「旅人」でした。知らない街を歩き、知らない人と出会い、知らない感情を得て、知らない自分を知る。その為に世界中を練り歩く。30歳になる頃には、そうして成長した自分がいると本気で思っていたものです。

その手始めがアメリカに住む。そこから全てをスタートしようと、アメリカの大学を選んだのをよく覚えていますね~。

だけど、そんな生活の中で大切な人と出会い、将来の生活を考えていると、いつのまにかそんな気持ちはどこかへ行ってしまい…。それからは何かと忙しく生きてきて、この夢を思い出すことさえほとんど無くなりました(しかも何だかんだで未だに独身です 笑)。

でもね、33歳になろうというこのタイミングで思うんですよ。自分はあの頃の自分に対して胸を張れるのかって。仕事などは何とか上手くいってるけど、昔の自分に「良い生き方だろう!」と言い切れるかと言えばそんなことはないんですよね。

ちょっとでも昔の自分に今の自分を誇ってやりたい。かと言って、身の回りの責任を全て投げ出して旅に出るほど若くもない。そんな中でやれることを考えに考えたら、極端な性格の私は、タイトルの「エベレスト登山」を思いついたんです。

かと言って、単なる夢物語では意味がないし、現実味を持たせたい。そんな気持ちで、エベレストに登る為の費用について調べてみました。いつどこで同じ様な気持ちになるかは分かりませんので(笑)、ぜひ一緒に見ていきましょう。

まずは知っておきたい基本の料金

エベレストの写真
全てがパッケージになったツアーも存在しますが、そうしたツアーの価格が適正かどうかを知る為にも、基本的な費用を押さえておくことは大切ですよね。と言うことで、ベーシックプライスをチェックするとします。

自分が(難易度的に単独登山は不可能なので複数人数を想定して)エベレストに登ろうと思うと、本当に色んな用意をしなければいけません。

英語ですがかなり役立つサイトがありましたので…

How Much Does it Cost to Climb Mount Everest?
How much does it cost to climb Mount Everest?

というタイトルがほぼ全く同じ2つの別の記事を参考にして、以下の料金について考えたいと思います。

  • 登山許可取得料金
  • 各種保険料金
  • ルート使用料金
  • 人件費(シェルパ等)
  • 装備代等
  • 旅行代金(航空券 宿泊費)
  • その他諸経費

これらを合計すると、おおよそ700万円(から)。と言っても、数字だけではピンとこないでしょうから、それぞれを1つ1つ見ていくとしましょう。

※現在は1ドル105円程度ですが、将来の相場が不透明かつ、計算をしやすくする為、100円で計算したいと思います

エベレストの登山許可取得料金:175万円

もっとも一般的なネパールルートからの登頂を目指す場合の入山料は110万円($11,000)に設定されています。

2015年までは単独の場合は250万円($25,000)、7人以上のグループの場合は1人あたり約100万円($10,000)と、金額に大きな違いがありましたが、今では何人でも一律110万円となっています。

これは、あまりの値段の違いに、単独で登山をするクライマーがグループに参加していることを装うのが一般化していた為。この状態だと救助が必要になった時などに対応の遅れが出てしまいますので、何とか防止する必要があったという訳です。

■単純に許可を取るだけじゃなく…

入山許可を取るには、地元の会社を通すことが必須とされており、こちらが1チームあたり25万円($2,500)掛かります。

また、問題がなければ返還されますが、何かあった場合のゴミの処理料金として40万円($4,000)を支払っておく必要もあったりします。

※チベット側からの入山料金は70万円($70,000)と割安ですが、登山難易度はハネ上がりますので、私には相当厳しいでしょう。

もしもの時の保険料金:25万円

山に登る男性

登山というのは、どこの山であっても事故はつきものです。決して自分を過信することは出来ません。それが世界最高峰のエベレストならばもちろん尚更です。

これは上記の英語サイトを参考にするよりも、国内のものを探した方が良い…と考えて見つけたのが三井住友海上の海外旅行保険(運動割増付きプランC)。こちらならば、6,000m以上の標高の山での登山にも適用されます。

最大1,000万円の補償(死亡・障害・救援等)がおり、現時点での価格は2か月で約25万円です。

他にも選択肢はあるかと思いますが、一番最初に見つかったのがこちらでしたね^^

人件費(動物含む):120万円~

まず、現在ではエベレストの登山にシェルパの登山ガイドを一人当たりに一人つけることが必須

こちらは最低でも40万円($4,000)の支払いが必要。更に、一般的には調理員としてのシェルパを連れて行くそうで、そちらも食材代コミで40万円掛かる様です。

また、空港のある最寄りの街であるルクラから標高5,400mのエベレストのベースキャンプまではトレッキングでの移動となりますが、かなりの大荷物を同時に運ばなければいけませんよね(酸素のボトルなんて相当重いです)。その為には、ヤクという動物が使われていて、ここにも経費が掛かってきます。

ガイドとなるポーター、ヤクを雇う為に、こちらも40万円が必要とされています(この間の宿泊費は込みとなる様)。

装備代等:122万5,000円

ピッケルやジャケットなどの基本装備以外にも、食糧や酸素など、本当に様々なものが必要になります。

基本装備に関しては、さすがに格安品を使うことは出来ませんね。ザックリとですが、一式を揃えるのに70万円程度が必要と言われています。

酸素は1本55,000円のボトルが平均で5本使われるそう。したがって、27万5,000円が掛かる計算ですね。プラス、その酸素を利用する為のレギュレーターが必要で、こちらは約5万円です。

またまた、もしもの時に必要となるのが衛星電話。こちらはサービスによって値段が違いますが、間を取ると20万円といったところですね。

旅行料金:14万500円

航空券はもちろん、現地での宿泊費や食事代なども重要な経費です。

航空券については上記のサイトがアメリカ基準なので参考にする訳にはいきません。なので、成田出発で可能なルートを探しました。

ルクラへはバンコクからのルート、カトマンズからのルートがある様です。私の場合は、昔から好きな街であるカトマンズを使うとして、HIS調べでザックリ往復9万円程度。かつ、カトマンズ・ルクラ間が往復で3万2,500円($325 上記サイト参考)。

カトマンズでの宿泊費は行き、帰りでそれぞれ2泊すると、ゲストハウス利用で大体1日4,000円の1万6,000円

食費は1日500円程度で良いと言われていますが、スタート地点での気分の高揚と、帰りの疲れを考えて倍は見ておきたいと思います。したがって、4日で2000円ですね。

※カトマンズ以外での宿泊費、食費などは他の項目に入っています

その他諸経費:252万7000円

ここまでで書いたもの以外にも色々と経費は掛かりますが、英語サイトを参考に日本の場合を踏まえて考えるとすると…

  • ネパールのビザ取得料金:1万2,000円(90日間)
  • 予防接種:2万円
  • ベースキャンプの医療サポート:1万円
  • アイスフォールルート使用料:6万円(1人の場合。チームなら25万円)
  • アイスフォールのロープ修繕寄付金:1万5,000円
  • プージャ(前夜祭を含むお祈り):3万円
  • 保持料を含むベースキャンプでのテント代:30万円
  • ベースキャンプからの食費:8万円
  • プロガイドを雇うなら(全期間):200万円~

最後のガイドは任意ですが、あくまでも私の様な素人ならば必要でしょう。

こうやって書き出してみると、本当に細々と色々な経費が積みあがっていくものです^^;

さて、計算すると

記事の前半に概算を書きましたが、改めて計算して振り返るとします。

ここまでに書いた経費を全部足していくと…

  • 709万2,500円

何度も書いているとおり、スーパーざっくりですが、これが私の夢の価格と言えそうです。

もちろん、いきなり標高8,848mのエベレストに登る訳にはいきません。国内では日本アルプスの山々、また海外での5,000m越えの峰への練習としてのトライも必要でしょうし、そうしたお金も掛かるでしょう。

とは言え、こうしてある程度の目安を把握しているだけでも、不思議と現実味は湧いてくるもの。これは一昨年に書いた「マチュピチュへの行き方!無理しない旅行の合計料金は?」という記事を書いた時にも思ったことです。


約700万円のエベレスト登山に掛かる費用。この金額を払うには高級車を1台買うくらいの覚悟は必要ですが、絶対に払えないというレベルではありません。

実際に行くとなると、ここでは気づかない様な経費も出てくるとは思いますが、私の好きな漫画、石塚真一さんの「岳」で登場したエベレストツアーパックの総費用がほぼ同じく700万円($70,000)でしたので、あながち的外れではないはずです。

ただし、必要なのはお金だけではありません

登山経験もそうですし、本来人が踏み入れられない域に入っていく勇気、また、周りの人の理解なども必要でしょう。実際問題、オンシーズンの富士山くらいしか登山経験のない私がエベレストを登るなんて、現時点では不可能です。

実際に将来どうなるかは誰にも分かりません。ただ、「行こう」という気持ちを強く持っていたい。18歳の頃の気持ちを私が今からも輝かせ続けるには、そんな想いが大切だと強く感じています。

その為にも、まずは最も現実味のある国内の登山から、楽しみながらも全力でやりたいなと。

運動不足の完全なる一般人でしかない今年は地元の蒜山や大山へ、来年は長野の穂高を、その先は冬山をと計画にステップアップする。そんな未来図を思い描いている今日この頃です^^

管理人からのひと言

インフォブインフォもとうとう100記事突破!
ここまで楽しく記事が書けてきたのは、記事を読んで下さる
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これからもどんどん増えるインフォブインフォの記事を
どうぞお楽しみくださいm(_ _)m

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