三十代の独身男として冬になると必ず思うことがあります…
「クリスマスはイチャつく為の日じゃないぞ!キリストさんの誕生日祝えっ」
昨年、そんなタチの悪い怒りを友人にぶつけたところ、「お前、クリスマスはキリストの誕生日じゃないぞ」と、予想外かつ、衝撃的な返しをもらいました。
子供のころから、クリスマスと言えばキリストの誕生日だと聞かされていた、もしくは思い込んでいた私にとって、これは青天の霹靂。自分の信じていた何かに裏切られた。そんな失恋に近い感覚を味わったのです。
と、そんな冗談はさておき、キリストの誕生日がクリスマスじゃないということをご存知でしょうか。
本当の誕生日はいつなのかの推考、そして、クリスマスが誕生日だと思っている人が増えた経緯まで合わせてお伝えしますので、ピンと来ないという方は是非最後まで見ていってくださいね♪
海外のサイトを読み漁ってきましたよ~。
キリストはクリスマスに生まれていない!?
この記事の最大のテーマ、キリストの誕生日はいつなのかと言うと…
実は分かっていません。
彼の誕生日を確証付ける文献は一切残っていないのです。キリストの生涯と言葉を取り上げている新約聖書にも記述はありません。それどころか、非常に多くの学者が紀元前1年にすらキリストは生まれていないと主張しています。
まあ、これは子供の頃からクリスマスをイベントとして楽しんできただけの、キリスト教と何ら関係がない私の思いであって、キリスト教徒の方々からすると、キリストの誕生日が分からないというのは皆が知っている事だそうです。
“United Church of God”という団体が”Beyond Today”と言うサイトで聖書の研究を発表しています。このサイトの記事に新約聖書の考察がまとめられていましたので、簡単にご紹介します。
馬小屋で誕生するなら…
キリストは馬小屋で誕生したとされています。しかしながら、ベツレヘムの冬は寒い上に雨も多く、12月に馬小屋で生まれたというのは不自然ですよね。
それを根拠に、キリストは夏か早秋に生まれたのではないかという説があります。
ローマの人口調査の時期
キリストの母であるマリアとその夫であるヨセフ。
彼らがキリストが生まれた時期にベツレヘムに滞在していたのは、ローマ帝国の行っていた人口調査に登録する為です。そして、既に身重だったマリアは、この滞在の間に子を生んだとされています。
しかし、この人口調査の行われる時期として、ベツレヘムの冬は不適切。
と言うのも、前述の通りこの町の冬は極めて厳しいから。交通手段の発達していない当時に、冬の凍った道を大人数で移動するのはあり得ない事だとされています。
確かに、これを見てみると、クリスマスがキリストの誕生日だと言うのは何とも不自然ですよね。
とは言え、分からない事は解き明かそうというのが人間というもの。多くの学者達がこの謎に挑んでいます。その中でも、天文学を元とした説が非常に面白いので、見ていきましょう。
キリストの本当の誕生日はいつなのか
新約聖書の中に、「キリストが生まれた時に、東の国で誰も見たことがない星が西の空に見えた」という旨の記述があります。この星はキリストが誕生したベツレヘムという街になぞらえて、ベツレヘムの星と呼ばれています。
クリスマスツリーに飾られる星はこのベツレヘムの星を表したものなんですよ。
この、突然星が現れたという現象を頼りに、特定は出来ないまでも、キリストの誕生日が推測されています。
星と星が近づいて光が合わさった
惑星と惑星が近づくと、強い光を発し、1つの星の様に見えます。それをベツレヘムの星ではないかと仮定し、いくつかの誕生日が予測されているんです。
2008年に天文学者であるDave Reneke(読み方不明)のニューサイエンティスト誌での発表によると、キリストの誕生日は紀元前2世紀の6月17日の可能性があるそう。
金星と土星が近づいた日をコンピュータを使って計測した結果がこの日なんです。
他にも、木星と土星が近づいた紀元前7世紀の10月だと予測している学者、その他の日(4月等)を主張する学者もいます。それにしても、星を元に謎を解き明かそうとは、何ともロマンチックですね。
ところで、キリストの誕生日がクリスマスでないとすると、どうして我々は12月25日と前夜の24日にお祝いをするのかが気になりますよね。
最後にその点について、簡単にチェックしておきましょう。
クリスマスはどうして誕生したの?
12月25日というのは、キリスト教において「キリストの降誕を祝う祭り」とされています。
降誕を祝うのに、誕生日じゃない日なのは、前述の通り誕生日が分かっていないから。じゃあ、この日は何の日だったかと言いますと、元々はミトラス教という、太陽神を信仰する古代宗教のナタリス・インウィクティと呼ばれる祭典が元になったと言う説が有力です。
この祭典は冬至とされていた12月25日に行われており、この日に太陽神ミトラスが再誕するとされる、ミトラス教にとって極めて重要なイベントでした。
キリストの誕生日は前述の通り分かりません。これは昔の人々にとっても同じです。そこで、この冬至のお祭りを聖誕祭の日に当てたのではないかと言われているんです。
考えてみれば、「降誕を祝う」と言うのは、別に誕生日じゃなくても良いですしね。こうして世界史を見ていくのも面白いものだとしみじみと感じさせられました。
キリストの誕生日はクリスマスじゃない。それどころか、どの日かは今でも不明である。これは私にとっては衝撃の事実でした。思い込みって凄いですよね^^;
当たり前と思っていた事が当たり前じゃない。雑学を何か1つ学ぶたびに、1つずつ自分の常識が覆されていきます。知らない事を知れるのって本当に楽しいなと思わされます。
もっともっと色々な事を知りたい。そんな気持ちを胸に、更新頻度が下がっているこのブログを何とか勢いづけていきますよ~。
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