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母の日のカーネーションの由来!そこには奥深い物語が

母の日の贈り物と言えばカーネーション。昔からの定番中の定番ですね。

カーネーションの写真

小さい頃に初めてカーネーションを贈った時の母の笑顔。これを私は今でも良く覚えています!ぜひ、自分の子供にも同じ事をやってもらいたい。そして、(将来の)妻の喜ぶ顔をみたいものです。

そんなカーネーション、どうして母の日に贈るか、その理由を知っていますか?

実はカーネーションを贈るのは、日本ではなくアメリカで最初に定着した文化です。その背景に何があったのか、母の日にカーネーションを贈る文化の由来となっている物語を見ていきましょう。

ぜひ、お子さんに伝えてあげてくださいね♪

アメリカの母の日にまつわる物語

女の子
古代から母の日は世界中の国々に存在しましたが、カーネーションが贈られる様になったのは近代。20世紀初頭のアメリカで初めて一般的になりました。

この文化を広めたのはアンナ・ジャービスという女性でした。

母の日を国民の日にする為に尽力した方で、彼女が母の日には亡くなった母親が大好きだったカーネーションを胸に着けて教会に行っていたのが由来とされています。

※以下の物語は、Story of Anna Jarvis(英語サイト)を参考にしています。

アンナと母の日

アンナ・ジャービス作成者:Olairian wikipedia in America

アンナはアメリカのフィラデルフィア州ペンシルバニアで長年教師として働いていました。彼女は母親を心から尊敬していましたが、高校生や大学生が自分達の母親に対して敬意の無い振る舞いをする事に頭を悩ませていました。

そんなアンナの心の中にはずっと、彼女が12歳の時の記憶が残っていました。それは、教会で教室を開いていた母親が聖書の講義の終わりに語った以下の言葉です。

「いつか、誰かが、自分達の母親が人生を通して奉げている無償の愛を祝う為の日を見出してくれる事に期待しています。」

母親が亡くなった事をキッカケに、「子供達が彼らの母親に対する感謝の気持ちを思い出す日になれば」と、母親が望んでいた母の日を作る事を決意します。

母の日を広める為の活動

1907年に母の日を国民の日にする為の積極的な活動を開始した彼女。まずは母親の2回目の命日に、近くの教会で母親に感謝する為の小さなイベントを開催しました。

この頃には活動に対しての冷たい反応が多かったそうです。しかし、簡単には諦めません。アンナは彼女の協賛者達と一緒に、何百通もの手紙を有力者達に送り続けました。

その努力の甲斐あって、ジョン・ワナメイカーというフィラデルフィアの経済界で力のある人物の助けを得る事に成功。これをキッカケに、アンナの活動はどんどん勢いを増していきました。

翌年には彼女が住んでいたフィラデルフィアで、更に次の年には、何とアメリカの45の州で母の日が祝われる様になりました。

そして、1914年にはとうとう当時の大統領だったウィルソンが5月の第2週の日曜日を「Mother’s day(母の日)」という国民の休日に制定。アンナの活動は実を結んだのです^^

この時代はまだまだ女性の発言権が少なかった時代です。

そんな中、たった一人の女性が母の日という国民の日を作り上げた事実。これは、本当に価値のある事だったのでしょう。このアンナの物語は今でもアメリカ国民の間で語り継がれています

さて、ここからはいよいよカーネーションについてのお話をお伝えしていきます。

母親が大好きだったカーネーション

カーネーションのイラスト
アンナが始めた母の日の教会でのイベントでは、それぞれの母親に感謝の意を示す為に、アンナの発案で参加者が胸に赤と白のカーネーションを着けていました

カーネーションはアンナの母親が大好きだった花。特に、「母親の心の純潔」を表す白いカーネーションが大好きだったそうです。

このカーネーションを胸に着けるスタイルは全国に広がり、白色のカーネーションはアンナと同じく亡くなってしまった母親に赤色のカーネーションは健在な母親への感謝を表す為に身に付けられる様になりました。

いつしか、胸に着けていたカーネーションは贈り物として定着して、母の日には子供達がカーネーションを贈る様になったのですね。

カーネーションを贈る際には要注意!

カーネーションを母親に贈る時に注意してほしいのが。アメリカでの母の日の物語の中でお伝えした様に、白色は亡くなった母親のお墓や仏壇に手向ける様にするのが良いでしょう。

何もアメリカでの理由と同じにしなくても…と思われるかもしれません。

しかし、日本でも白色のカーネーションの花言葉として、「私の愛は生きている」と故人を連想させてしまうものがあります。元気に頑張っているお母さんに贈るなら、やっぱり白以外の色が良いのでは無いでしょうか。

参考までに、カーネーションの色別の花言葉をご紹介しますね。

カーネーションの色別花言葉

白色:「私の愛は生きている」
赤色:「母の(への)愛」「愛を信じる」
ピンク:「感謝」「気品」「あたたかい心」
オレンジ:「熱愛」「純粋な愛」
濃い赤:「私の心に哀しみを」
黄色:「嫉妬」「軽蔑」

母の日に花屋さんへ行くと、赤とピンクをおススメされる事が多いでよね。それは上記の様な花言葉に由来しているんです。これらの花言葉を考えると、赤字にしている濃い赤と黄色は避けた方が良いでしょう。

私の場合は、アンナ・ジャービスさんへの敬意の気持ちも込めて、毎年薄い赤色のカーネーションを選ぶ様にしていますよ^^


アンナさんは、企業や団体がお金儲けの為にカーネーションやお菓子などのプレゼントを販売する事に怒りをあらわにしていたそうです。

その怒りは相当大きく、1925年には「アメリカ兵士の母の会」というグループによる、資金集めを目的とした母の日のカーネーションの販売に抗議する為に集会に押しかけ、逮捕されてしまう程でした。

子供達が母親に感謝する為に作り上げた母の日がお金儲けに使われるのが許せなかったのでしょう。

この由来を考えると、普段はしない家事の手伝いをするとか、感謝の気持ちを綴った手紙を書くなど、お金を掛けずに気持ちを込める事こそが、アンナさんが作った母の日にはふさわしいのかもしれませんね。

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