可愛らしいひな人形に、子供が大好きな雛あられ、甘酒に菱餅。管理人が小さな頃は、毎年ひな祭りに心をときめかしていました。
私は男兄弟で、実家ではひな祭りの「ひ」の時も無かった故に、女の子の家に遊びに行った時の、あのキラキラ感が羨ましかったんですよね~。
そんな、ちょっと女の子っぽい子供だった私も、いつしか歳を取り、子供達にひな祭りを楽しんでもらう側になりました。独身だから、親戚や友達の家でですが(汗)
その際、毎年困るのが、子供達の「なぜなぜ攻撃」です。
好奇心旺盛な子供達は、ひな祭りについて質問攻めをしてきます。以前は答えに悩んでいましたが、その度に調べていたらいつの間にか詳しくなるもの♪
本日は、そんな私がひな祭りの由来を子供向けに伝えるポイントをお伝えしたいと思います。その為には、しっかりとひな祭りについて知る事が肝心。
まずは大人向けに細かく解説しますので、一緒に見ていきましょう!
ひな祭りについて理解したところで、子供との会話をイメージしたQ&Aをお届けしますので、ぜひ最後まで見ていってくださいね^^
ひな祭りはどうして始まった?
現在は、女の子の幸せな成長を願う行事として広く知られているひな祭り。実は、平安時代の…
- 厄除けの為のイベント
- 人形遊び
この2つが、合わさって誕生したと言われています。
厄除けの為のイベント
この日は災厄を呼ぶ日とされていて、宮廷では人の穢れを移した紙で作った人形を毎年川に流していました。これが流し雛で、女の子だけではなく、老若男女の無病息災を願う為の行事でした。
今でも各地で開催されていて、特に京都の下鴨神社のものが有名です。
人形遊び
人形と言っても、当時は紙やワラで作った素朴なもの。それまでは、一般的に人形は儀式で使うものでしたが、この頃から、貴族の子女の間で着替えをさせたりする、いわゆるままごと遊びが始まりました。
これは「ひいな遊び」と呼ばれ、源氏物語や枕草子などでは、女児の遊びとして紹介されています。
こうした貴族の間での行事と遊びが、時代の変遷と共に結びついていき、いつしかひな人形が飾られる様になったのです。
そして、現在の様に3月3日にひな人形を飾る習慣が一般に知られる様になったのは、平安時代から数百年を経た、江戸時代の事でした。
江戸時代とひな人形
ひな人形自体は、織田信長で有名な安土桃山時代には既に飾られていたそうです。
しかし、それが大名の行事なのか、決まった日に飾られていたのか、そもそも、それが祭りだったのかは全く分かっていません。
一般に広まったのは、徳川家康が江戸幕府を開いた後でした。
天下統一後、江戸幕府は新しい制度を次々に作り、その中で五節句を定めます。これは現在で言うところの桃の節句(ひな祭り)や端午の節句(子供の日)、七夕などの事で、幕府はこれらの日を正式に祝い日として、それぞれ様々な城中行事を行っていました。
ひな祭りもその1つで、厄災払いを目的とした祭礼としてひな人形を飾っていたそうです。
こうした城中行事が、まずは次第に武家へと広まり、江戸時代の好景気で豊かになるにつれ、徐々に民間行事になっていったと考えられています。
この時代には、既に一般の女の子も人形遊びをしていた様で、嫁入り道具としてひな人形が用意されていたという記録があります。
ですので、自然とひな人形を飾るひな祭りは、女の子の為の行事となっていきました。
さてさて、ここまでが日本でのひな祭りの由来ですが、実は3月初めの巴の日に厄除けをするのは、中国から伝来した慣習です。
子供のどんな質問にも答えられる様に、簡単に見ておきましょう。
そもそもの起源は中国
西暦300年前後の中国で、上巴節という行事が誕生しました。
中国では、季節の変わり目には災いの元になる邪気が多いとされていて、前述の上巴の日には、川で身を清めたり、盃を川に流して和歌を詠むなどの厄払いをしていました。
これが遣唐使によって平安時代に日本に伝えられたのです。
ちなみに、上巴節の誕生はある男の悲しいストーリーが元になっているそうです。
上巴節の誕生秘話
絶望の淵に立つ彼を気の毒に思ったのでしょう。村の人達は娘達の体をお酒で清め、水葬をしました。
この悲しいお話は、3という数字が揃っていますね。そう。3の字が揃ったこの話が元となり、3月に水辺で厄払いをするという習慣が生まれたのです。
さてさて、これだけ知っていれば大丈夫でしょう。
いよいよ、子供にひな祭りの由来を伝える際のポイントをお伝えしていきますね♪
さて、子供にどう伝えよう?
こうやって見てみると、結構難しいお話ですよね。
これを噛み砕いて子供達に教えるのはかなり大変。印象的なポイントを絞って、1つ1つを伝える様にするのがオススメです。
会話形式で例を見ていきましょう。
ひな祭りって何? | |
お人形を飾って、~ちゃんが幸せになりますようにってお願いするお祭りだよ。 | |
そうなんだ。どうしてお人形を飾るの? | |
お人形が魔除けになって、悪いものを取ってくれるの。だから一緒に飾ろうね。 | |
分かった!後でね。ねえねえ、いつから始まったの? | |
お母さんが生まれるよりもずーっと昔からだよ。昔は、お人形を川に流して、悪いものにバイバイしてたんだって。 | |
そっか。ところでどうして女の子のお祭りなの?太郎君呼んじゃ駄目? | |
女の子はお人形さんで遊ぶからね。でも、昔は男の子も一緒に祝ってたから、呼んでも大丈夫だよ。 |
こんな風に、1つをお話したら、次から次に質問が来ますが、ひな祭りの由来をしっかり把握していれば大丈夫。中国での出来事まで分かっていればパーフェクトですよ^^
1つ1つ丁寧に教えてあげましょう♪
そうそう。最後に私がよく浴びる質問と、その答えも簡単にお伝えしておきますね。
- どうして桃の花を飾る?
- 菱餅の3色は何を表す?
- ひなあられとは!?
- 白酒と甘酒はどんなもの?
- ちらし寿司を食べるのはなぜ?
- ハマグリは?
3月は桃が咲く時期だから。また、中国では厄除けや長寿の象徴とされている。
緑は若草、白は雪、そして赤(桃色)はその上に咲く桃の花。
実は、昔は菱餅を揚げたものだった。
白酒は中国では桃の香りのするお酒だとされていた故。甘酒はアルコールを飲めない子供向けにアレンジしたもの。
昔から様々な祭礼の為の料理とされているから。ひな祭りには、錦糸卵やでんぶで春の彩りを表すと良い。
1組のハマグリの貝殻は、他のハマグリとは決して合わない為、夫婦の象徴とされ、嫁入り道具の代表だった。だから、女性向きのイベントで食べられている。
この記事を書いたからか、今年はどんな質問にも対応出来そうな気がしています(笑)
なんだか、ひな祭りが楽しみになってきましたよ~^^