管理人は山から拾って来た(笑)フランス製のハイオク車に乗っています。
先日、私の運転で友人と彼女さんの3人でドライブに行ったのですが、その時に彼女さんが、「ハイオクとレギュラーってどう違うんですか?」と質問してきました。
何となくは掴めているんだけど、堂々とは回答できない程度の知識しか無い私。「純度が違うんだよ~」なんて、正解かどうかイマイチ自信が無い答えを…。
いかん!これはいかんぞ!!!と焦り、帰ってから全力で調べ上げました。
そんなこんなでリサーチしていると、専門用語が多い多い。これでは彼女さんに説明しづらいので、噛み砕いてまとめてみよう。そう思って、この記事を書いています。
難しい言葉を出来る限り廃除して書いていきますので、違いを簡単に把握したいという方は、是非最後までお付き合い下さいな♪
ハイオクとレギュラーは何が違う?
ハイオクとレギュラーガソリンの最大の違い、それは…
自然発火の起こりやすさです。
レギュラーガソリンの方が発火しやすく、ハイオクの方が発火しにくい作りとなっています。
ガソリン車のエンジンは、ガソリンと空気をピストンで圧縮して、その圧縮した気体に点火プラグで火を着け、爆発させる事でピストンを運動させるエネルギーを得ます。
そのエネルギーを使って、車は走る訳ですが、問題はガソリンが自然に発火しやすい物質だと言う事。
ピストンで圧縮しきる前にガソリンに火が着いてしまうと、エネルギーが十分に得られず、エンジンが上手く動きません。
そこで、自然発火を避ける為に、エンジンには出来るだけ自然発火しない圧縮率と点火のタイミングが設定されています。
その違いは…
- ハイオク:自然発火しにくいので、高圧縮が可能
- レギュラー:自然発火しやすいので、圧縮率は低くなる
ハイオクの方がギュッと詰まったガソリンと空気を爆発させるので、より高いパワーが必要な車に使われる事が多いです。
ターボ車やスポーツカーにハイオク車が多いのはこの為。ちなみに、外車の大半がハイオクエンジンなのは、欧米のガソリンは日本と比べてレギュラーでも自然発火しにくい作りとなっているから。
欧米ではレギュラーで走っている車でも、日本の基準だとハイオクで無いとガソリンの自然発火が起こりやすくなってしまうのですよ。
オクタン価って?
これはガソリンの発火しにくさを最大100の数値で表したものです。
日本だと、ハイオクはオクタン価96以上、レギュラーは89以上という規定があります。「オクタン価が高い」ガソリンだから“ハイ”オクと名付けられているんですよ。
なお、欧米ではレギュラーのオクタン価を95以上と定めている国が多いです。
ちなみに、ハイオクガソリンは値段が高いだけあって、メーカーによってはエンジン調整剤などの添加剤が混ぜられていて、一般的にレギュラーよりもエンジンや環境に優しいという側面もあります。
結局どっちの燃費が良いの?
基本的には若干ハイオクの方が燃費が良いと言われています。と言っても、決して大差がある訳ではありません。
ハイオクとレギュラーの違いは自然発火のしやすさの違いですが、単純にガソリンを爆発させた時に得られる熱量(エネルギー)は、少しだけハイオクの方が大きいです。でも、目に見える違いは無いんです。
もちろん、思いっきりガソリンと空気を圧縮して爆発させれば違いは出て来ますよ。
しかし、例えばレギュラー車にハイオクのガソリンを入れたからと言って、この爆発のエネルギーは得られません。理由は簡単!
元々レギュラーガソリンに合わせた圧縮率の設定がされているからです。ハイオク車と同じレベルでガソリンと空気を圧縮する訳では無いので、ハイオクガソリンのパワーを最大限には引き出せないと言う訳ですね♪
それでも、熱量の小さな違いから、ハイオクを入れた方がほんの少しだけ燃費は向上する場合が多い様ですよ。
ただ、伸びたとしてもリッターあたり2~3kmと言った所。コストパフォーマンスはやっぱりレギュラーの方が良くなる事が多いです。
ハイオクとレギュラーの価格差が小さい時ならあるいは逆転するかもしれませんので、試してみるのも良いでしょう。
※中にはレギュラー車にハイオクガソリンを入れたら燃費が下がったという報告もあり、車によって違いがある様です
ここまでは、レギュラー車にハイオクガソリンを入れる例。反対にハイオク車にレギュラーを入れたらどうなるのでしょう?
ハイオク車にレギュラーガソリンはアリ!?
結論から書くと、決して車には良くないので、レギュラーガソリンをハイオク車に使うのはやめておきましょう。
ここ最近の車は、オクタン価の低いガソリンを自動的に察知して、点火のタイミングを変える機能が搭載されています。
つまり、レギュラーを入れたからと言って走らない訳ではありません。
ですが、圧縮は当然弱くなってしまいますので、ガソリンのエネルギーを最大限には引き出せず、パワーダウンとそれに伴う燃費の悪化を招いてしまいます(同じ加速を得るのにアクセルをより深く踏み込む必要がある)。
と言っても、パワーダウン程度なら、ハイオクとレギュラーの価格差から結果的にお得になる場合も考えられますよね。問題は、点火のタイミングを変える機能はあくまでも緊急時を想定して搭載されている事です。
1年や2年、ハイオク車にレギュラーを入れてお得に走れたとしても、エンジンに無理をさせている事は間違いありません。長く使えば使うほどエンジンに問題が発生する可能性が増えてきます。
こうなると、エンジンの修理が必要となり、余計な出費が出てしまいます。
こういった事態を避ける為にも、ハイオク車にはハイオクガソリンを使いましょう♪
なお、昔のターボ車やハイパワー車にはこの機能がついていません。レギュラーガソリンを使うと、エンジンがすぐに壊れる可能性もありますよ^^;
そうそう。バイクは点火のタイミング調整機能が付いていないのが基本。
したがって、ハイオク車にレギュラーは絶対的にアウトですので、バイク乗りの方は気をつけて下さいね。
長くなってしまったので、最後に要点をまとめておきます♪
- ハイオクとレギュラーの違い:
ハイオクの方が高圧縮が可能で、高いエネルギーを引き出せる - 燃費の違い:
ハイオクの方が若干良い場合がある - レギュラー車にハイオク:
燃費が向上する可能性もあるが、コストパフォーマンス的には損をする事も - ハイオク車にレギュラー:
安いからといって、長く使っているとエンジンの故障に繋がる
さあ、勉強は終わり。ここまで学んだ事を友人の彼女さんにもう一度ぶつけてみます♪
ちょっとした事でも、話のネタが増えていくのは本当に面白いですね。こうしてサイト運営をしている事の最大の楽しみの1つです^^
5月29日追記
ハイオクとレギュラーの違いを取り上げたなら、やっぱりこれも書かなきゃと、「軽油とガソリンの違い」の記事を作成しました。
合わせてお楽しみ下さいm(_ _)m