最近テレビでよく聞く言葉に、非常に印象的なものがあります。
それがタイトルにあるダブル。
使い慣れているハーフ、すなわち外国人と日本人の親を持つ方々を表す言葉と似た使われ方をしているのは、話の流れから分かります。
でも、完全に同じものなのかどうなのかには確信が持てませんでした。
ダブルとハーフには意味の違いはあるのか、どちらを使うのがベターなのか…。
どうしても気になったので、リサーチしてみました!
ダブルとハーフは同じ意味?
さて、結論から書きますが、ダブルもハーフどちらも同じ。外国人と日本人の親の間に生まれた人の事を指します。
ただし、単語としての解釈は違います。単純に日訳すると…
- ダブル:2倍
- ハーフ:半分
同じ言葉でも、2倍と半分では印象が全く違いますね。
親が外国人だろうと日本人だろうと1人の人間なのに「半分」。どうしてもハーフという言葉にはネガティブな印象が付き纏います。
“1/2+1/2=1”ではなく、“1+1=2”、つまり「2倍」になる。
ダブルにはよりポジティブな意味が含まれているんです。
これだけ見ると、ハーフでは無く、最近テレビでも使わているダブルを使えば良い様に思えますよね。
でも、この2つの言葉はそんな簡単に片付けられるものでは無いのです。
ハーフ?ダブル?どちらを使えば…
90年代にハーフという言葉が、上記のネガティブな印象、そして半人前という意味も持っている事から、「ハーフと呼ばれるのは差別的だ」と、問題になった事があります。
その際に、ダブルを変わりに使おうという声が上がりました。
しかし、結局ごく一部の人々の間にしかこの言葉は定着しませんでした。
その理由は…
- 1つの文化の中で育ったので違和感がある
- バイリンガルの印象が強すぎる言葉
などなど、様々です。
ですが、今回リサーチしてみて…
・言葉を変えたところで根本的な問題は解決しない
という意見が根付いているからだという印象を受けました。
ダブルを使おうと、ハーフを使おうと、周りの人が持つ印象、先入観は変わりません。
「何で~人の子供なのに日本語しか喋れないの?」
「~人の子供の割りに足短いよね。」
など、一人の人間という前に、外国人の親を持つ人という色眼鏡で見られてしまうのです。
管理人の周りでも…
直接的に誰かが苛めるとか、それに近いものは、私の知りうる限りありませんでした。
ですが、1つ1つの言葉の小さな積み重ねから、「私は他の人と違う…。」こんな風に考えさせてしまったのではないかと思っています。
言葉ではなく、こうした周りの目が変わらない限り、何も変わらない。そんな「混血」にまつわる問題が外国人の親を持つ方々の間に付き纏っているんですね。
それでは、どちらの言葉を使うのがベターなのか…。
この記事を書きながら考えても、答えは出ませんでした。ですが、1つだけ思い出した事があります。それは、私が留学時代にアメリカで出会った、インド人のお父さんと日本人のお母さんを持つ同級生の事です。
彼は日本人で、私と同じ日本からの留学生でした。
ちなみに、平井堅さんそっくりの男前です。
元々、様々な国からの移民で構成されているアメリカにいたからでしょうか。あの頃の彼に対する私の認識はシンプルに日本人。
最初にお父さんがインド人と聞いた時も、「へえ、そうなんだ。」くらいの感覚でした。自分の周りのアメリカ人の友達は、親がカナダとか、ドイツ、中国など、色々な国籍を持っているのが当たり前でしたから。
でも、不思議なもので、日本に帰ったら彼を外国人の親を持つ特別な存在だと、知らず知らずの内に考えてしまっていた気がします。
これを現在反省中…。
そして、私個人としては、「ハーフ」とか「ダブル」の言葉は取っ払って、「同じ日本人」というシンプルな認識で、これから出会うかもしれない素敵な友人達を見ていきたい。そんな事をたった今考えています。